こらこらコラム 


【その14:「Crucial Adrenaline」を通常のSSDとして利用する】

Crucial Adrenaline

●「Crucial Adrenaline」システムがクラッシュ!

先日のコラムで書いたとおり、メインPCに、キャッシュ用SSD「Crucial Adrenaline」を導入して、早二ヶ月。
快適なWindows7生活を行っていたのですが。

先日、何故か突然、使ってるアプリがエラー状態に。
(´・ω・`)?

仕方ないので、アプリを再インストール。再起動を促されたので、Windowsの再起動を実施したら…
あれ?起動エラー???
(´・ω・`;)

てゆか、OSが見つからない!?
Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)

びっくりして、予備のHDDに置換し、Windowsを暫定インストールしてメインHDDの中身を確認すると…
「初期化されていません」表示が!?
Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)

に、に、に、2TBのデータがぁぁぁぁ!!!!!
<(TДT)>

顔面蒼白、ってのは、この時の俺のことを言うんでしょうね。
真に重要なデータはTeraStationで別管理していたとはいえ、様々なデータが一気に消失。

慌ててGoogle先生に色々聞いてみたら、TestDiskというアプリを教えて頂きました。

一瞬でデータが全損するとは思えない。
となれば、やはりMBRあたりが壊れただけに違いない。
であれば、このソフトで何とかなるかもしれない!

一縷の望みを託してツールを実行すると、何とかパーティションが復活!
\(^O^)/

よ、良かったぁぁぁ〜〜〜〜!!!
(´・ω・`)=3

慌ててHDDを買ってきて、全データバックアップを実施したことは言うまでもありません。


●システム構成を考える

ところで。

エラーの時の状況、エラー回復後のHDDの内容等から推測すると、今回の問題の原因は、「Crucial Adrenaline」システム制御用のソフト「Dataplex」が何らかのエラーを起こしてしまったのではないかと思われます。

勿論、推論に過ぎませんが、HDD自体が壊れている訳でもないし、ちょうどクラッシュ前に数百GB単位でデータの移行作業を行っていたこともあるし、移行作業に当たってWindows標準のファイルコピーシステムではなく、高速にコピーできるソフトを併用していたこともあって、システムに負荷を与えてしまったのではないか、と推測しています。

となると、このまま使い続けると同様の問題が起きる可能性がある、さすがにそれは怖い。
ということで、デスクトップドライブは正式にSSDドライブに移行しました。

CドライブはOSとアプリだけにして、データ関連はすべてHDDに保存する予定だったので、SSDは128GBに。
家電量販店でSSDとHDDを購入して、さくっと環境再構成しました。

…と、こうなると困ったのが、取り外した「Crucial Adrenaline」の扱いです。

うちには他にも何台かPCがあるにはあるのですが、小型ケースでHDDが1台しか入らないものが大部分。
てかまぁ、クラッシュを1度でも経験しちゃうと、キャッシュ利用はちょっとねー。


そこで、遙か昔に保証が切れているPanasonic CF-R6に、「普通のSSDとして」装着してみることにしました。


●CF-R6に「Crucial Adrenaline」を装着

つまり、HDDを取り外して、「Crucial Adrenaline」のSSDをそのまま装着、専用ソフトは使わずに通常のSSDとして利用しちゃおう、という戦法です。

CF-R6のHDD交換手順は、Googleで検索すれば山ほど出てくるので、詳細は割愛しますが、まぁ特に問題もなく置換できました。

リカバリーに際しては、CF-R6のリカバリーディスクから一端Vistaをリカバリーして、そこからPanasonicのホームページにある記述に従ってWindows7へバージョンアップしました。
本当はTrimの関係とかで最初からWindows7にしても良かったのですが、まぁ今回は素直に実施してみました。

ただし、手順書の中にある「Intel(R) Matrix Storage Manager」のインストールだけは実施してはダメです。

真偽は未確認ですが、「Intel(R) Matrix Storage Manager」をインストールしてしまうとWindows7によるTrimが無効になってしまう…らしいので。
私は最初気づかずに入れてしまい、後から慌てて削除しました。

ちなみに、本体添付のリカバリーディスクは、本来のHDD容量である128GBではない環境でも、正常に動作してくれました。
これは嬉しかったですね。

それでは早速、ベンチマーク実施してみましょう。
まずは、CrystalDiskMarkの計測結果です。

…実は、HDD状態の時の速度を測り忘れておりました(汗)
なので、SSDでの結果のみ掲載です。

Crucial Adrenaline

デスクトップで利用したときの値には及びませんが、それでも速度は出ていますね。

次に、Windows7の Windows エクスペリエンス インデックスの値を計測してみました。

Crucial Adrenaline

こちらも、なかなかの数値を叩き出してくれています。

実際、体感速度も非常に高速で、Vista世代のPCとは思えないほどに快適です。
CPU発熱量が高いのでキーボード左側が熱くなってしまうのは残念ですが、静かだし、早いし、快適そのものです。

ちなみに、バッテリー残量表示補正ユーティリティを実施した上で、画面の明るさを落として、バッテリー駆動させてみたところ、Windowsによる残駆動時間が4時間台になりました。
HDDの時は2時間半がやっとでしたので、省電力化も果たせたことになりますね。


ちなみに。
「Crucial Adrenaline」は『64GBの容量のうち50GBを利用している』と書かれていることが多いのですが、単純なSSDとして利用すると、普通の64GBのドライブとして認識されました。

Crucial Adrenaline
「Crucial Adrenaline」を単純なSSDとして利用したときの様子。
総容量は59.63GB。実質的に単なる64GBのドライブとして認識されています。


●Crusial m4 SSDと同等にも利用できるCrucial Adrenaline

そんな訳で、CF-R6での利用は、特にトラブルもありません。

前述の「Intel(R) Matrix Storage Manager」の問題だけ気をつければ、別段意識することもなく使えています。

ただ、Trim信号がちゃんと動いているのか、確認する術がないのが残念ですねー。
これは単純にCrusial m4にTrimツールが無いことが原因なので、如何ともしがたいのですがね。

ま、私みたく、Crucial Adrenalineをキャッシュ以外に使おうと思いつく人も少ないでしょうが、以前Crucial Adrenalineを導入したけど、そろそろSSDも安くなってきたしなぁ…とお悩みの方は、こんな使い方もあるんだなーと参考にして頂ければ幸いです。


<2012.09.09 ななぼん>


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